大判例

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和歌山地方裁判所 昭和59年(わ)129号 判決

裁判所書記官

中山佳己

被告人

氏名

牧野紀男

年令

昭和一六年一月一日生

職業

土木業

本籍

和歌山県伊都郡九度山町大字九度山一五七五番地

住居

同町大字九度山五七五番地

事件名 所得税法違反

公判出席検察官 狩谷武嗣

四 主文

被告人を懲役一年及び罰金二〇〇〇万円に処する。

この裁判確定の日から四年間右懲役刑の執行を猶予する。

右罰金を完納することができないときは金一〇万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。

五 理由

(罪となるべき事実)

被告人は、和歌山県伊都郡九度山町大字九度山五七五番地の自宅において、土木業及び不動産業を経営するものであるが、所得税を免れようと企て

第一  昭和五五年分の総所得金額は三、五三二万二、五四一円で、これに対する所得税額は一、三六七万一、六〇〇円であるのに、工事収入金の一部を除外するなどの不正の方法により所得を秘匿した上、同五六年三月一六日、同県那賀郡粉河町粉河一五一四所在の粉河税務署において、同税務署長に対し、同年分の総所得金額は三一五万七、〇三一円で、これに対する所得税額は一三万九、〇〇〇円(確定申告書の記載誤りにより正当税額は一九万五、〇〇〇円)である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、同年分の所得税一、三四七万六、六〇〇円を免れ

第二  同五六年分の総所得金額は八、五七二万九、五三八円で、これに対する所得税額は四、七六八万五、三〇〇円であるのに、前同様の不正の方法により所得を秘匿した上、同五七年三月一〇日、前記粉河税務署において、同税務署長に対し、同年分の総所得金額は五七九万八、五七六円で、これに対する所得税額は五九万五、三〇〇円(確定申告書記載誤りにより正当税額は六八万七、二〇〇円)である旨虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、同年分の所得税額四、六九九万八、一〇〇円を免れ

第三  同五七年分の総所得金額は六、八五九万二、六二二円で、これに対する所得税額は三、四六五万九、七〇〇円であるのに、前同様の不正の方法により所得を秘匿した上、同五八年三月一五日、前記粉河税務署において、同税務署長に対し、同年分の総所得金額は五五三万七、八七四円で、これに対する所得税額は五五万〇、二〇〇円(確定申告書の記載誤りにより正当税額六一万四、二〇〇円)である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、同年分の所得税三、四〇四万五、五〇〇円を免れ

たものである。

(証拠の標目)

判示全事実につき

一  被告人の当公判廷における供述

一  被告人の大蔵事務官(一二通)に対する質問てん末書及び同人の検察官に対する供述調書

一  牧野英子の大蔵事務官(一五通)に対する質問てん末書及び同人の検察官に対する供述調書

一  石城敏朗、小林伸行、赤島正晃、笠井準一、山口博、十河マサ子、寺阪貞行、菊田俊作、藤岡愛享、中岡三喜子、長田演一、牧野ミヨ子、牧野頼宣、柴田勇(二通)、川瀬幸一、井川一郎(二通)、仲山俊樹、山地武、上田篤、山内尋美、内田順三、西村則夫の大蔵事務官に対する各質問てん末書

一  下坂博信、松山敏子、辻本宏行、神原才知子、小谷純一の大蔵事務官宛の各供述書

一  検察事務官作成の報告書(二通)及び大蔵事務官作成の査察官調査書(一二通、甲一五乃至二六号)

一  大蔵事務官作成の脱税額計算書説明資料及び証明書等(昭和五八年一二月二三日付)

判示第一の事実につき

一  大蔵事務官作成の脱税額計算書及び所得税確定申告書等謄本並びに証明書等(以上いずれも昭和五五年度分に関するもの)

判示第二の事実につき

一  大蔵事務官作成の脱税額計算書及び所得税確定申告書等謄本並びに証明書(以上いずれも昭和五六年度分に関するもの)

判示第三の事実につき

一  大蔵事務官作成の脱税額計算書及び所得税確定申告書等謄本並びに計算書(以上いずれも昭和五七年度分に関するもの)

(法令の適用)

判示第一の所為につき 昭和五六年法律第五四号による改正前の所得税法二三八条一項、刑法六条、一〇条

判示第二、第三の各所為につき

いずれも所得税法二三八条一項

(以上判示第一乃至第三の罪につき、いずれも所定刑中懲役刑及び罰金の併科刑を選択)

併合罪の加重につき 刑法四五条前段、四七条本文、一〇条(懲役刑につき)

同法四八条二項(罰金刑につき)

((刑及び犯情の重い判示第二の罪の刑に法定の加重(懲役刑につき)))

執行猶予につき(懲役刑につき)

同法二五条一項

労役場の留置につき 同法一八条

よって主文のとおり判決する。

(裁判官 藤川眞之)

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